MAN会報
いとこと戦場のカメラマン
理事  松本 光津子

 毎年4月に年一回のいとこ会を開催しています。いとこは約15名で、毎回出席者は10名前後です。今年は7回目になりました。いとこ会を発足する切っ掛けは、各いとこの両親が全員死亡した時点で疎遠にならない為との事でした。
 年長のいとこが幹事を引き受けてくれました。毎回場所を変えて会食をしながら、生存中の両親の当時のいろいろな話をし、また、いとこ達の子供時代の話など、出席する毎に話題が増えていき、楽しいひと時を過します。
 会の初回の頃に、ある一人のいとこと同じ列車に乗り座席がなく吊革を持ちながら話し始めた時、いとこが背広の内ポケットから白い封筒を出して「これ息子の遺言書やねん!」と言いだした。私は咄嗟の事なので理解出来ず「何故?」と聞いてみると、息子は戦場のカメラマンで危険な事をしているとの事。「お父さんにこれ渡して置くわ!」と言われ、一瞬ショックを受けたとの事。私は何と辛い悲しい事かと思いました。
 何処へ行くのも、背広の内ポケットに入れて、日々複雑な心境ですごしている事かと思いました。遺言書を父に渡す息子さんの心境も計り知れないものがあるだろうと思います。その後のいとこ会で「北海道の女性と結婚したわ!一生独身で生きていくのかと思っていた」との事で嬉しそうに話していました。子供のころからカメラ好きで大人になりカメラマンの仕事を選んだらしいです。各国の戦場カメラマンが世界を駆け巡り危険な状況でシャッターを押している事でしょう。最近は中近東の民族紛争が激しくなり危惧を感じています。また、世界の宗教がいろいろな理由で対立を深め、世界の平和はまだほど遠い状況です。世界の宗教を少し知りたく思い、最近池上彰著の「世界の宗教が面白いほどわかる本」を購入し、現在読みつつあります。
 息子さんも時折テレビに出演するので、元気で無事に頑張っている姿を見てホット安心します。
 世界の戦場のカメラマンの無事を祈りつつペンを置きます。


次ページへ→

←目次に戻る