MAN会報
随想 「美しく老いる」

理事  藤川 儀夫

 いつごろからこの言葉に関心を持ち出したのか記憶が定かでないが、私もいつの間にかこんなことを考えるような年になったのかと思う。「万年青年」といわれていい気になっていた私も早や73歳となり、言動もなんとなく年寄臭くなったような気がする。お蔭さまで今のところは元気で毎日電車とバスを乗り継いで2社兼務を無事こなしているが、先行きいくつまで勤務可能か自問自答しながらの毎日である。
  "老い"については有名な古寺の高僧や著名な作家等がそれぞれに自己体験を通じ語っているが、私なりに「美しく老いる」ということは"若かりし頃からの知人・友人と良き人々との出逢いを通じ、喜怒哀楽を味わいながらも常に情熱と感動を忘れずひたすらに前向き生きて齢を重ねてゆく"ことではないだろうかと思う。よく「人は独りでは生きてゆけない」と聞くが全く同感である。これまでの私の人生は人 に助けられてここまでたどりつけた人生であると自覚している。時々ふと振り返って見直す素晴らしい"老人"に出逢う時があるが、自分も年取ればあのように美しく老いてゆきたいものだと思う時があ る。"品位"と"笑顔―ほほえみ" 、それが魅力ある高齢者となるための基本的要素なのかもしれない。現在のNPOの会員の平均年齢が約78歳と聞いているが、91歳の上嶋理事長をはじめ、堀内さん、大和さ ん、高峯さん、吉富さん、松本さん、元宝塚ジェンヌの塩原さん、更には”旬味節“の経営者である大高さん等々皆様高齢者でありながらなんとお元気で明るくそして朗らかに人生をすごしておられることか、これこそまさに"美しく老いる"を実践されている実例であると思う。"素晴らしきかな人生"である。随分長きにわたりお世話になっている宮武明彦先生もいつの間にか68歳になられたと聞く。先生も”美しく老いる“の仲間入りに向かってこれからも前進されてゆかれることであろう。
 最後に"青春"について私の座右銘となっているSamuel Ullmanの言葉を記述してEndingとしたい。「青春とは人生のある時期をいうのではなく心の様相をいうのだ。年を重ねただけでは老いない。理想を失うときに初めて老いがくる。歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失うときに精神はしぼむ。人は信念とともに若く、失望とともに老い朽ちる。」


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