MAN会報
余生2

飯室 敬義

 今年の夏の異常気象は脅威でさえあった。
孫達が畑に来て、実ったトマトを「ぽちっ」と手にした時、きゅうりのイガイガを手に感じたときの笑顔が嬉しくて、今年も野菜作りをはじめた。トマトの苗10本、きゅうりの苗5本である。いずれも支柱の組み方は府連の指導通り屋形に組んで仕上げると、見学に来る人さえあった。50センチほどに伸びた頃この異常気象である。連日の日照りと高温が続き、末田の所までは水が回ってこない。「トマトの原産国はアンデスの乾燥地帯だろう。水が少なくても頑張れよ。」なんか思っているうちにやっとつけた青い実は尻腐れ病にかかり、落ち、本体もやがて萎れて朽ちてしまった。失敗である。
 ガレージの奥にある100坪ほどのこの畑には今までジャガイモ10キロ玉ねぎ300本ほどを作りあとは「にわか百姓」の従弟に貸し、二人で作業をしていた。が今年になってから、「もう返す」と飽きられてしまった。残りの土地に頑張って作付しなければと思っていたこの夏、内視鏡検査(大腸)があって断食が続き体力がなくなり、ついでに肩痛が起こり静養中であった。畑の作業は出来なくても、落花生、里芋、サツマイモは水を欲しがっている。やっとのことで用水路から水を引くことが出来て一安心と思っている間に水に混じっている雑草の種が芽をふきだした。カヤツリグサ、稗、アゼガヤ、セリ、水キンバイ、いぼ草などが一尺以上の高さまで成長した。もう、ミニ耕運機では手が付けられない。鎌で刈るより他にてはない。古い草刈機を出して業者に相談した。古すぎて部品がない。「ゴミです」。見かねた隣人が「やっちゃるよ」と50坪ほどの草原を30分で刈ってくれた。後は刈った草の処理、畝作り、施肥、種まきと秋はもうそこまで来ている。ダイコン、ホウレンソウ、チンゲンサイ、などである。『体力と育てる心の秋』である。『頑張るぞ』さあ、女房殿、美味いもん作ってくれ!


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