MAN会報
芭蕉の生地伊賀上野を
「地域まるごと博物館」として
「地域づくり」する構想をお手伝い


事務局長 高峯 秀樹

 「元気で長生き」をスローガンに、右脳俳句を始めて23年になる。
 そのきっかけから現代俳句のパイオニア山口誓子先生、片腕として活躍され、俳句を学問にしたと評価された松井利彦先生に出会う幸運に恵まれた。
 特に平成11年から五年間に亘り「松井利彦著書解題」を俳誌に連載させていただき、子規から現代に至る俳句の流れについて、俳句史・俳論史・俳壇史の三つを総合的に学ぶことが出来た。
 平成17年6月に関西民放クラブ会で「ピカソが判ると俳句が判る」と題してお話する機会があった。「俳句が判る」とは芭蕉が判るということである。
 芭蕉を真に理解するのは難しい。時代は離れているが20世紀で一番判りにくい画家・詩人にピカソがいる。
 ピカソには抽象的でとりつきにくい絵が多い。しかしピカソは「私は空想で描いたことはない。対象を正確に捉え、その後で自分の思いで美的に再構成している」という趣旨のことを述べている。これは、芭蕉が言ったと伝えられる「格に入り格を出づ」に重なる。
 平成22年8月に「裸の俳句史 ピカソが判ると俳句が判る」(JDC出版刊)を出版した。このタイトルが機縁となり、伊賀上野のご出身で「地域まるごと博物館」としての「地域づくり」構想を掲げられる高島 博先生(神戸学院大学経済学部教授・経済学博士)との出会いがあった。
 先生からお電話で一時間に及ぶ構想を聞かせていただき、その後も長いお電話をいただきプロジェクトにかける意欲に感動させられた。
 高島先生は芭蕉を「芭蕉さん」と愛称で呼び「シェクスピア、ゲーテ」と並ぶ世界の三大詩人として捉え、その文化芸術を世界へ向けて発信されようとする。芭蕉は1644年生まれだから三年後に生誕三百七十年の記念すべき年を迎える。
 もう五、六年前になるだろうか。私の生涯の集大成として「なにわ文化・ビジネス サポートセンター」を発足させる準備をしていた。その事業は核に予定していた女性の病気で挫折しているが、この芭蕉顕彰の活動の支えに活用できるので、微力ではあるが私が生きる糧としてきた「マーケティング」と「カルチャー」を総合してプロデュースのお手伝いをしたいと思っている。

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