MAN会報
第41回
「御堂筋アズマネットワーク勉強会」に
180名が参加


理事 大和 健

 平成22年11月20日(土)に、大阪大学中之島センタービル10階の佐治敬三記念ホールで、第41回御堂筋アズマネットワーク勉強会が180名の出席で開催されました。
 本来なら講演していただく弁護士の津田禎三先生が御身体の調子を崩して欠席されました。
 急遽替わって当会の吉富理事、松本理事、藤川監事が、それぞれのお得意の分野のお話をされ拍手を浴びました。
 最初に吉富理事がピースボートによる北半球半周41日間クルーズに参加した体験談から、国と健康の安全保障について語られました。

 アフリカソマリア沖では海賊対策として、EUや日本の軍艦の護衛により、航行の安全が確保され、国際的な安全保障の必要性を実感しました。
 また、健康面では、船内で風邪に感染し喘息の発作がひどくなり、持参した薬を使い切りましたが、宮武先生指導による喘息日記のお陰で、下船後、ドイツの医師に正しく薬を処方してもらい、無事帰国できました。
 松本理事からは、アズマネットワークの活動の一環として八年前から月に一回カラオケを楽しむ為に元タカラジェンヌの塩原詠子さんの指導でカラオケ教室が発足しています。シャンソンから始めて歌唱力がつき、今では演歌を熱唱するようになりました。
 皆さんにも参加をお勧めしています。
 藤川監事からは、第四十回勉強会でのアンケート結果の報告があり、今後の勉強会開催の希望者は百名近く、又会場内の参加者の希望で、年に二回の開催が決定、今後アンケート結果をベースとして更なる活性化に努力するとの報告がなされました。
 宮武明彦先生からACT(世界中で使われている質問票)の有用性についての講演で、ACTとは気管支喘息をコントロールできているかのテストで、新患の気管支喘息における有用性で、宮武内科では新患の診察、検査の流れとして問診、聴診、胸部レントゲン(必要のある人)、呼気NO〈一酸化窒素〉の濃度を計る、呼吸機検査、皮膚ブリックテスト(どのようなアレルギーがあるか)を経て治療を行っています。
 しかし一般医の場合、問診、聴診で結果を出すため症状がよくならない。このような事をなくす為、咳、痰と呼吸困難で来院した新患に質問票並びに検査を行う。
 その(1)として問診票を患者自身が記入。(2)ACTの記入。(3)F‐Salt(逆流性食道の有無)の記入。(4)BDI〈呼吸困難感〉の記入。(5)VAS(リューマチ患者の痛みの限度)の記入。(6)肺音、聴診の記入。(7)呼気NO測定。(8)呼吸機能検査、測定。(9)皮膚ブリックテスト等を行い呼吸機能検査が実施出来ない医療施設においても聴診所見とACTを組合せることにより、喘息のコントロール状態をさらに精度を上げることが可能である事を強調されました。
 又、会場内で行われたACTの結果では、参加者の平均点は、21・5で喘息がコントロールされている事が解りました。〈25満点、20点以上がコントロール出来ている、19点以下コントロールが悪い〉

 休憩後玉利真由美先生が座長を務められ、松本健治先生を紹介されました。松本先生は先ず疫学とは流行り病いの学問で、その注意点として集団を対象とした学問と、疫学が明らかにする事は、実際に起る現象、疾患の頻度の相関関係ではないという事です。
 次に免疫学について、流行り病いからどのように逃れるか。一度麻疹にかかると一生麻疹にかからないのは、私達の身体に一度かかった病気を覚える仕組がある抗体〈免疫グロブリン〉が残っているためである。
 アレルギー発症については、遺伝子に環境、抗原が複雑に絡み合って発症する。それは、環境に左右され、子供が皆アレルギーになるように生れてくる。
 そして兄弟が沢山おり、何度も風邪を引き、又、汚い環境で育つとアレルギーがない。一人っ子で清潔な環境で育つとアレルギーがある。
 その事は下等な生物(ハエ等)では、体の表面に受容体があり、カビ等を感知して抗菌物質をつくり対抗する仕組を自然免疫と呼び、同じ仕組が高等生物〈人〉にもあり、一度体に入ってきた黴菌に対する記憶を残して、次の感染を防ぐ仕組(獲得免疫)があり、最近の研究でこの黴菌に対する仕組が同時にダニ抗原やスギ抗原に対するアレルギーを防ぐ事が明らかになってきました。
 しかしこの仕組を喘息の治療に応用するにはいろいろなハードルを越えなくてはならない為今後も研究が大切であり又期待されていると述べられました。 


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