MAN会報
上嶋幹子俳句・短歌集 清々しき日々

理事長 上嶋 幹子

俳句
澄みわたる秋空遠く囃し声

うつし世の亡夫への想い夜長妻

秋空や写経する日の晴々と

おちこちにだんじり囃し秋高し

刈り込みの畑の背後に虫の声

あら玉の年を重ねる干支作り

楽しみも悲しみもあり年惜しむ

除夜の鐘亡夫の思い出胸に秘め

師走来て亡夫の命日早八年

来る年の楽しみを待つ申の干支

来る年も趣味を生かせる日々のあり

口喧嘩する相手なき大晦日

また一つ年をかさねる大晦日

初鏡年を重ねず若返る

年明けて四国巡りの意気捨てず


短歌
ひととせをつつがなく過ぎ春風に
     過ぎこし日々の想いは深し

生き残り亡夫の想いはいつの日も
     季節変りて想いのつのる

生き残り家族の絆いやまして
     想いそれぞれこれからの日々

年金の通知の葉書有難く
     亡夫の重さに感謝する日々

婿の忌明けにこれからの日々思いやり
     朝の読経に心やすらぐ

娘婿逝って一年皆集い
     頑張る孫にエール送る日

八十八ケ所掛軸漸く完成し
     頑張った日々偲びなつかし

時を経て想いはるかに亡き夫と
     過せし日々の暖かき時

朝日差す主亡き椅子に数々の
     思いをはせて古手紙読む

想い出は心の奥に偲ばせて
     百ケ日明け肩軽くなり

雪の峰黙々と続く人の群れ
     百回千回あと一回と

豚汁の湯気にかすむ友の顔
     粉雪かかりほんのり赤く

五十年の過せし日々をつくづくと
     三人の子等に伝えて偲ぶ


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