MAN会報
医療ボランティアの恩恵
―御堂筋アズマネットワークと共に13年―


事務局長 高峯 秀樹

○継続は力。然し新しさも必要。
 いかなる分野でも継続し、発展しようとすると、今迄の伝統のどの分野のどの部分を深めるか、又は、まったく異なる見解の提言が理解されるかのいずれかである。
 運営する組織にも弾力性が必要だし新しさが求められる。
 然し新しさは上手に説明し納得して貰わないと混乱して活動に支障をきたす。
 御堂筋アズマネットワーク設立の発端は患者からである。宮武明彦先生に救っていただいた複数の患者が少しでも先生のお役に立てたらと申し出たのが発端で輪が広がった。
 現在、当会に参加している方も大方はそのようなお気持であろう。
 先生は患者さんの力を借りて、まだ気管支喘息の新しい治療法を知らない患者さんのために役立つのなら啓発のお役に立ちたいと任意団体でスターとした。然し世のため人の為に尽くそうと思えば、社会に認知された団体であることが求められる。従って当会も平成十二年の十月にNPOとして啓発事業に踏み出したのである。

○御堂筋アズマネットワークには健康志向の原点がある。
 当会の特徴は、会員同士のふれあいが大きな力になっている。仲良しクラブである。患者の会で患者が運営する場合はこの力がないと難しい。称して「ボチボチやりましょう」である。
 然し啓発活動に踏み込むには、患者の中に、自分の病気の改善の体験を前面に、しかも患者の先頭に立ってリードしていく複数の人達が必要である。
 これからはこの体制作りが必要である。
 健康志向の当会の一番の魅力は、指導医師の宮武明彦先生を核とした各医療分野の名医のネットワークだろう。これは宮武内科勉強会が長年かけて築いてきた宝である。
 当会の会員であれば、いつでも医療についての相談事が出来、安心感がある。加えて当会の役員には患者の食事療法について常にアドバ イスを下さる藤田きみゑ先生、大阪弁護士会最長老の津田禎三弁護士、税務に精通の鳥居義昭税理士が居られ、いつでも気軽にご相談出来る利点がある。
 啓発活動は、当事者が幸せでなければできにくい。驚くべきことに当会の患者さんは総じて長命である。
 健康な人が七十才代後半でも幕を引かれる今日、明るく九十才を目指す人が多い。名医の指導と患者の勉強力であろう。当会のシンボル上嶋幹子理事長は九十才に近いがお見かけは七十才である。
 五十才代に気管支喘息を発病して当時は十メートルも歩けなかったと言われるのが嘘のようである。
 当会の今後の活動は地球環境の悪化に対応した気管支喘息の予防活動だろう。

○私の生き様のスローガンは、
「ピカソのように元気で長生き」

 人助けと思って始めたボランティアが逆に吾が身を助けてくれる。

 初蝶の動き行方の定まらず

 俳句を始めて二十余年になる。
 満六十才の定年退職を前に、元気で長生きをスローガンに、健康に良いと言われた右脳の活性化を期して、脳に絵を描く油絵、書道、俳句をほぼ同時に始めた。
 幸い俳句の分野では畏友田中登氏の導きで現代俳句のパイオニア山口誓子師と俳句を学問にしたと評価された松井利彦師に巡り合え教えを受けることが出来た。
 俳句は頭や身体を使い手軽で面白い。
 俳句の原点は芭蕉にある。自説を基に「ピカソが判ると俳句が判る」を、一般読者向けに先日発刊した。
早速、俳句にも関心が深い高名な美術評論家の木村重信先生、経済学者の角山榮先生、推理作家の斎藤榮氏等から賛意と激励のお便りをいただいた。
 この世の幸せは良き人脈のネットワークを持つことである。沢山の素晴らしい方々から喜寿を過ぎた今でもお付き合いいただけるのは、色々なボランティアに関わっているお陰である。人助けと思って始めたのが逆に自分が助けられているのである。
 これからもご縁を大事にしていきたい。 


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