MAN会報
もう田舎に移って五年目に入る

会員 宇都宮 雅征

今年の11月が来たら、この田舎に帰って5年目に入る。しかし私は何故か大阪が好きだ、子供の頃から父より大阪の話しや、お前は大阪で生まれたんやから、と言う事を聞かされ育ったせいも在るだろうが、なんやかんや言っても、やっぱり大阪が良い。南でも北でも遊ぶところが一杯あるし、私は最初、就職して行った二、三年は言葉や何かで困ったが、この大阪は商売の町だけ在って、どんなに上手にお世辞を言っても通らない。それより、詰まりながらの会話でも、本音が相手に見えれば聞いてくれるところが大好きだ。私はガソリンスタンドで働いていた頃でも度々、客とも喧嘩をした。でも誰一人「お前とこは出入り禁止だ」なんて、言われた事がない。それどころか喧嘩した客は、次の日から客と売り手の仲でなく、もう親友だ。だから面白いし、やり甲斐がある。こんな隣の花ビラ(持って来る品物の値打ちによってその後の応対が違う)だけを見て靡く田舎の人には大阪の人のようには行かないと思う。それに持病の喘息だが、昔宮武先生のお父さんと、ちょっとした切っ掛けで知り合いになって看て貰いだし、それまで何処へ行っても収まらなかった発作が嘘のように消えた。有り難いものだ。しかし私の知り合いで、この喘息を患っている者が居るが、この人が看て貰っている医者は、宮武先生のような専門の医者でないのか、薬は飲んで居るようだが、年を追う事に悪くなって、今年から酸素の厄介になっている。そんな、周囲の者の苦しんでいる様子を見ると、2月に一度だが、愛媛から大阪へ行って、専門の先生、宮武先生に看て貰うに限る。と、私は思っている。まあ長生きしたくない人は別だが、私はもう少し、今追いかけている小説が、表舞台に出るまでは長生きしたい。だから宮武先生にお世話になるつもりだ。そうして、チャンスを貰って表舞台に出る事が出来れば、その時はその小説でもってこのアズマネットワークの力になりたいし、お年寄りや身よりの無い子供達の役に立ちたい。それが夢だ。



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