MAN会報
闘病の記

会員 鳴瀬 勇

 私が持病の気管支喘息で、宮武明一先生(明彦先生のお父様)にお世話になったのは、今から四十年位前の事で、丁度その頃は南堀江に先生の病院があり、私が商売を始めた店が病院のすぐ近くであったご縁でお世話になるようになりました。
 病院へ行くようになって驚いたのは、患者さんが遠く和歌山の串本とか東京から来られていた事です。私は店から二、三分で行ける場所に住んでいたので有り難いと思ったものです。今でもご子息の明彦先生がごく近くで開院されたので幸運を感謝いたしております。
 思い起こせば持病の気管支喘息とは長い付き合いですが、三十才前後からずっと苦しんできました。昔は今のように簡単 に効果のある吸入薬など無く病院へ行って注射をして貰うか錠剤しかありませんでした。私の喘息のタイプは、年に二回、春と秋には必ず大発作が起きました。丁度、火山のマグマが発達するように、身体の中で喘息発作のエネルギーが溜まっていくような気がして、発作の前夜には、今夜寝ている間に発作が起きる事が必ず判りました。持病とはそういうものかも判りません。他の人は、その予知の正確さにびっくりしていました。
 思えば当時は乱暴な治療をしたもので自由に注射針を薬局で買えたので、きつい薬を自分で買い、多い時は一晩で二回位注射いたしました。薬を注入した途端、今迄の苦しさが嘘のように楽になるのですが、心臓がドキドキして、今思えば、よく無事に済んだものだと思います。然し、所詮一時抑えだけでした。
   気管支喘息にはタイプが色々あり、或る患者さんは、発作の最中、冬でも窓を開け放して冷たい空気を吸えば楽になるそうです。私は風呂で湯気を吸うと少しは呼吸が楽になり、後は発作が治まる迄我慢して、二、三日すると自然に治り、後は嘘のように元気になりました。
 然し、最近は良い吸入薬があり大きな発作になる前に抑えることが出来るので、大きい発作にならず助かっています。その代り最近では糖尿病と高血圧が加わり大変ですが、宮武先生のお世話になりながら老後を大事に過ごしたいと思っております。

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