MAN会報
御堂筋アズマネットワーク
満5周年によせて


顧問理事 玉利 真由美

   この度は法人として、 発足満5周年を迎えられたとのこと、 本当におめでとうございます。 特に御堂筋アズマネットワークが主催しております勉強会は、 毎回、 様々な分野において第一線でご活躍されている演者が登場され、 講演内容も大変興味深いものばかりで、 研究のヒントとなるような内容も多く、 毎回楽しみに参加させていただいております。 宮武先生の交友関係の広さには敬服いたすばかりです。 学会参加費、 1万円から1万5千円を払ってもなかなか聴けないようなお話を、 1年に2回も聴く事ができますのは本当にすばらしい活動だと思います。 この勉強会がますます発展していきますことを願っております。
 私は日頃、 遺伝子情報を利用して喘息がなぜ起こるのか?悪くなっていくのか?を研究しております。 遺伝子情報を用いた集団遺伝学の手法を用いた研究は情報量が100人分、 1000人分と増えれば増えるほど信頼性が増すため、 その研究には沢山の患者様の協力が欠かせません。 どんなにお金をかけて立派な研究施設を造っても、 沢山の分析機械を揃えても、 良いサンプルがなければ研究は一歩も前へは進まないのです。  それでは良いサンプルとはどのようなサンプルでしょうか?それはきちんとインフォームドコンセントがなされていること、 そして世界標準の治療を受けている、 客観的な検査がなされているサンプルです。 私共の研究室では、 私が東京大学医科学研究所に在籍しております頃より宮武内科に通院中の皆様方から、 気管支喘息の遺伝解析用のサンプルを提供していただいておりました。 その数は現在500を超え、 日本人の喘息研究の原動力となっております。 宮武先生による詳細な病態の記録や、 世界標準の治療が行われているサンプルから、 様々な貴重な研究結果が得られてきております。
 これまでに、 我々を病原体から守ってくれる最初の免疫の関門 (自然免疫) を担当する遺伝子群の多型がアレルギーの発症にとても重要であり、 喘息、 アレルギーを起こしやすいヒトは感染症に弱い傾向にあることがわかりました。 風邪をひくと喘息が悪くなるということを患者さんはよくおっしゃいますが、 その現象が、 宮武内科の患者様 (御堂筋アズマネットワークの会員の皆様方) のご協力のおかげで科学的に解明されようとしております。 これからも喘息のSNP研究を通して、 患者様の日常生活が少しでも楽になりますように、 さらに皆様方のお力を拝借しながらがんばりたいと思います。
(理化学研究所 遺伝子多型研究センター アレルギー体質関連遺伝子研究チーム チームリーダー)
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