MAN会報
NPO法人御堂筋アズマネットワーク
設立5周年記念に寄せて


特別顧問理事 宮武 明彦

 今を遡ること13年前頃、 開院してから2年目頃に当院に通院していた喘息患者である藤沢徳美氏から、 是非、 宮武内科患者会を作って下さいと勧められた。
 当時の私の患者会なるものに対する認識は、 難病である膠原病や慢性C型肝炎の患者会などを思いつく程度で、 患者会がどのような活動を行い、 社会貢献をするものなのかという具体的な知識がなかった。 そのため、 多忙な外来や学会活動に紛れてそのお勧めを先延ばしにしていたが、 すでに活動している幾つかの患者会について少しずつ調べたり、 情報を提供していただいた結果、 患者会なるものは政治色の濃いものばかりでなく、 同じ病気で苦しんでいる人達がお互いに情報を交換したり、 親睦を深め合いながら元気で生活するための糧になるような場としての性格のものも数多くあることをがわかってきた。
 この患者会について調べていた数年前は、 丁度、 日本の気管支喘息治療が大きく様変わりした時であり、 吸入ステロイド薬・ベコタイドやアルデシンの高容量吸入療法が保険診療で認められ、 続いて抗炎症作用の強い吸入ステロイド薬・フルタイドが日本に導入されて、 喘息は入院が必要な病気から、 吸入ステロイド薬を充分に吸入していれば、 外来通院で治療が可能な病気に変貌した時期でもあった。
 このような医療環境の下、 開院以来、 宮武内科勉強会を毎年春秋に開催し、 気管支喘息の病因・治療をわかりやすく理解していただくための情報発信はすでに行っていたが、 さらに、 気管支喘息で困っている多くの患者さん達に対して、 診察室外でも患者さんと積極的に交流し、 喘息治療の啓発や最新の情報を提供すること、 このことが、 ひいては患者さんのQOL向上と喘息死の減少に繋がるのではないかと考え、 宮武内科喘息患者会の設立を決心した。
 その結果、 1997年3月、 現専務理事、 高峯秀樹氏のご尽力により設立準備委員会を経て、 多くの医師ならびに医療関係者、 患者さんのご協力により名の会員によって、 御堂筋アズマネットワーク (Midosuji Asthma Network : MAN) がスタートした。
 患者会は上嶋幹子会長のリーダーシップのもと、 会員数も平均120〜名まで増加し推移していたが、 患者会をさらに公なものとすることと、 会員同志の親睦に留まらず社会貢献が可能な組織に脱皮するために、 特定非営利活動法人:NPO(Non-Profit Organization) の法人格を取得することが必要と考え、 2000年月日、 患者会の村松全人氏、 北村公一氏、 堀内道男氏、 高木巌氏らプロジェクト・メンバーを中心に多数の会員のご努力によりNPO認証を取得することが出来た。  私にとって患者会は、 患者と医師とのあり方について多くの情報を得たのみならず、 医者として研鑽するための多くの事項を、 患者さん達から教えられた場でもあった。 また、 各専門領域よりご支援、 ご指導いただいた津田禎三、 鳥居義昭、 小塚雄民、 長坂行雄、 中野直子、 玉利真由美、 藤田きみゑら7名の顧問理事の先生方には、 当NPOをより充実し堅牢なものにしていただいた。 この紙面を借りて心より御礼申し上げたい。
 来年、 2007年3月は御堂筋アズマネットワーク創設周年に当たる。 NPOの目的である社会貢献活動という観点から、 年2回の御堂筋アズマネットワーク勉強会以外の事業を全員の会員とともに考え、 実行に移して行きたいと考えている。 より多くの皆様のお役に立つためにも、 会員ならびに患者の皆様方の御堂筋アズマネットワークに対するご支援をよろしくお願い申し上げる次第であります。
(医療法人 宮武内科院長)

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