MAN会報
水虫(白癬)は家族内感染が多いので
家族全員を検査し、 治療することが
必要です。


当会 顧問理事 小塚 雄民

診  断
水虫はかびの仲間である白癬菌が皮膚に寄生することにより発症します。 皮膚科では白癬と呼んでいます。 江戸時代、 農作業中に水のなかにいる虫に刺されたと考えて水虫と命名されたそうです。 白癬を診断するためには、 皮膚表面にある角層に白癬菌がいるか、 いないかを顕微鏡を使って調べます。

症  状
足に発症した足白癬には4種があります。
1) 足のユビの間が紅くなって皮がむけたり、 じめじめしたり、
 白くなったりする趾間型
2) 小さな水疱のできる小水疱型
3) 足の裏が硬くなったり、 踵がひび割れしたりする
 角質増殖型
4)爪が黄白色に変色したり、 厚くなったり、 変形したりする爪白癬
 趾間型、 小水疱型は痒いため、 水虫と自覚して受診されますが、
 角質増殖型、 爪白癬は痒くないため、 水虫とは自覚されないこと
 が多いようです。

治  療
趾間型、 小水疱型足白癬の場合は外用剤を毎日風呂上がりに1回塗布します。
爪白癬、 角質増殖型白癬の場合は外用剤が到達しにくいところに白癬菌がいますので、 外用剤ではなかなか効果を現しません。 内服薬で治療する必要があります。 最近発売された薬剤は白癬菌に対して殺菌的に働くため、 短期間に効果を現し、 副作用も少なくなりました。 角質増殖型の足白癬の場合は約2ケ月、 足爪白癬の場合、 3〜6ケ月の内服で治療します。 爪白癬の場合、 爪が正常に戻るには1年以上かかります。

感染経路
足白癬患者の足から剥がれ落ちた爪、 角層には白癬菌がいます。 家族に未治療の足白癬の方がおられると、 家庭内の畳、 床、 絨毯、 スリッパ、 足ふきマットなどに白癬菌がまき散らされています。 白癬患者がスリッパを10分間使用すると、 スリッパから70%程度白癬菌が検出されるとの報告があり、 銭湯の脱衣場では全員の足底から白癬菌が検出された報告も見られます。
この菌は長期間生存しているため、 足白癬にかかっていない人の足に付着すると感染源となります。 特に風呂上がりの足は濡れているため、 白癬菌は付着しやすくなります。 大部分の白癬菌は乾燥すると剥がれ落ちてしまうのですが、 付着した白癬菌を落とさないで靴下を履き、 さらに靴を長時間履けば白癬菌が長時間足に付着することになり感染を起こします。
家のなかを素足で過ごす日本では家族内感染は非常に多いのですが、 家庭内でも靴を履く米国、 英国では家族内感染は少ないことが報告されています。 家族全員を検査し、 感染している全員をいっせいに治療することが必要です。
(日野クリニック院長)

お知らせ
医療法人宮武内科では、 第1・第3木曜日の午後3時から5時迄皮膚科を開設して、 小塚先生が診察されています。
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