MAN会報
右脳と青春
〜 傘寿を越えて 〜


当会 顧問理事 弁護士 津田 禎三

 傘寿を越え、 気がついてみたら84歳の春を迎えようとしています。
 私も年相応に古希を過ぎる頃から、 皮膚のしわが増え体力の衰えを一段と感じるようになり、 記憶力も落ちました。 これではいかんと一人で悩み考えました。
 右脳のことを知り右脳の勉強を始めたのは、 この頃です。
 言葉や数字で物事を捉え理論的に処理する左脳の働きは、 20歳頃がピークで年とともに低下するといわれています。
 これに反し、 右脳は、 イメージ (映像) で物事を捉え創造的に処理する力があり、 年を重ね経験を積むほどに活性化することができるといいます。
 それに言葉 (左脳) による記憶は直ぐ忘れるが、 イメージ (右脳) による記憶は半永久的に保存され、 何年経ってからでも必要なときに取り出せます。
 集中と勘も右脳の世界に属します。 右脳より左脳が優れているとする古い考えを覆し、 右脳の素晴らしい力に光をあてたアメリカのスペリー博士 (RogerSperry) の研究が発表されたのは1975年です。
 1981年には、 この研究成果に対し医学生理学部門でノーベル賞を授賞、 新しい右脳の時代が始まりました。 未だ30年も経っていません。
 右脳に目覚め自分の右脳を意識するようになってからは、 70歳、 80歳を過ぎても、 若い人達と一緒に、 そして自分なりに仕事をし生活を楽しむ一生でありたいと願うようになりました。
 青春とは人生のある期間ではなく、 心の持ちかたを言う。
 たくましい意志、 ゆたかな想像力、 炎える情熱をさす。
 ときには、 20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。 年を重ねただけで人は老いない。 理想を失うとき初めて老いる。
 歳月は皮膚のしわを増すが、 情熱を失えば心はしぼむ。
 頭を高く上げ希望の波をとらえる限り、 80歳であろうと人は青春にして已む。
 これはサムエル・ウルマンの 『青春』 と題する詩の一節です。 私は幾度となく、 この詩に勇気づけられました。

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 どれほど年を重ねても、 いきいきとした心の若さを持ちつづけたいものです。
 たくましい意志、 ゆたかな想像力、 炎える情熱、 そして希望の波、 これらは、 すべて右脳の働きによって生まれるものです。
 右脳を活性化することは、 それほど難しいことではありません。
 大事なことは、 右脳のイメージ力をしっかりきたえ、 神から与えられた、 この素晴らしい右脳の力を信じることです。
 日常的に右脳を鍛え、 死に至るまで青春でありたいものです。
 平成16年1月15日 記

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